プレイヤーはそれぞれ違う技能を持ったエキスパートとして病原体から世界を救う事がテーマのゲームです。ボードゲームには珍しくプレイヤーみんなで協力するタイプのゲームになってきます。どんどん世界中に蔓延していくウイルスに対し、各人の能力を活かしたり各々の情報を共有しながらうまく連携し、いち早く治療薬を作って行きます。
ゲーム情報
ゲーム名:パンデミック
プレイ人数:2人~4人
プレイ時間:45分
おすすめ度:★★★★★(max5)
プレイ難易度:★★★(max5)
カード
感染カード
都市が書かれたカードです。めくられた際、その都市に感染していることを表すコマを配置します。
感染カードの色の病原体コマを配置します。
プレイヤーカード
手札になるカードです。都市が書かれたカードとは別に引くと大変なことになる「エピデミックカード」やイベントカードなどがあります。
ゲームボード
マップの他にカード置き場や各種ゲージがあります。
準備
①役職の決定
役職をランダムに決定したあと、手札を2枚受け取ります。役職カードと同じ色のコマをアトランタに配置します。
②9都市の感染
ゲームは9都市が感染した状態でスタートします。感染カードを3枚引いてそれぞれの都市に3つずつ病原体コマを配置します。都市の色の病原体を配置します。
また、3枚引いて次はそれぞれの都市に2つずつ、最後の3枚はそれぞれの都市に1つずつ病原体コマを配置します。この時でた感染カードは捨て札に置きます。
最終的にボードはこのような感じになります。
初期配置はランダムなので毎回変わります。この例の場合は黒い病原体がかなり危ない状況ですね、、
勝利条件
4種類の病原体の治療薬を全て作れたら勝利です。
敗北条件
3つあります。
1.プレイヤーカードが足りなくなった時
2.アウトブレイクを8回してしまった時
3.ウイルスコマが足りなくなった時
ターンの流れ(ルール)
時計回りにターンを行います。
ターンは以下の流れで進んでいきます。
1.アクションを4回する
アクションは以下の種類があります。
- 移動
- 病原体の治療
- 基地の設置
- カードの受け渡し
- 治療薬の発見
1.移動
移動の仕方は2種類あります。
- 1マス移動
- カードを使っての移動
1マス移動
1アクションで1マス移動します。
カードを使っての移動(チャーター便での移動)
カードを使っての移動は1アクションで長い距離を移動できる代わりに手札を消費します
手札のカードを1枚捨ててその都市に移動する。
または、今ある都市のカード捨てて好きな都市に移動できます。
2.病原体の治療
今いるマスの病原体を1つ取り除きます。
応急措置的なアクションです。
3.基地を設置
プレイヤーがいる都市のカードを捨て札にすることで、基地を設置することができます。2つのことが出来るようになります。
- 基地から基地へ1アクションで移動できる
- 治療薬の発見が出来るようになる(後で説明します)
4.カードの受け渡し
他のプレイヤーと同じ都市にいる時にその都市のカードを1アクション使用して受け渡しすることができます。
かなり重要なアクションです。治療薬を作るためには1人が5枚同じ色のカードを集める必要があるため、このアクションを用いて1人にカードを集めて行きます。
5.治療薬の発見
基地にいる時に同じ色のカード5枚捨てることでその色の治療薬を作ることができます。
治療薬を作ることのメリット
- 5種類集めることで世界を救うことができる
- 病原体の治療のアクションでそのマスの病原体コマを全て取り除くことができる
- 治療薬がある病原体コマを全て取り除くとそれ以上発生しなくなる(病原体の根絶)
イベントカード
イベントカードはアクションとは別で好きなタイミングで使用することができます。基地の移設や移動などプレイヤーを助けてくれる効果が多数あります。
2.手札を2枚補充
山札から2枚手札を補充します。この時「エピデミックカード」を引いた場合は以下の処理をします。
エピデミックカード
①感染率の上昇
②感染カード山の一番下のカードを見て、その都市に感染コマを3つ置く。
③既に出た感染カードをシャッフルし山札の上に乗せる。
準備の時にこのエピデミックカードを入れる枚数で難易度を変えることができます。(初級:4枚、中級:5枚、上級:6枚)
3.感染の処理
ターンの終わりに感染カードを感染率の数だけ引きます。出た都市にそれぞれ1つずつ病原体コマを置きます。
アウトブレイク
1つの都市に配置できる病原体コマは最大3つです。4つ目が置かれた場合、アウトブレイクが発生します。
アウトブレイクの恐ろしさは連鎖にあります。3つ駒が乗ってある都市の隣の都市がアウトブレイクした場合、その都市もアウトブレイクすることになります。最悪の場合そのアウトブレイクでまた、、、、涙
ルールまとめ
勝利条件か敗北条件を満たすまで時計回りにターンを回していきます。
勝利条件
4種類の病原体の治療薬を全て作れたら勝利です。
敗北条件
1.プレイヤーカードが足りなくなった時
2.アウトブレイクを8回してしまった時
3.ウイルスコマが足りなくなった時
豊富な役職
このゲームの魅力の1つに役職が多い点もあげれると思います。役職の組み合わせにより取れる作戦や立ち回りが変わってくるため、やるたびにプレイ感が変わる点も魅力だと思います。全7種類の役職をざっくり紹介していきます。
1.科学者
治療薬の発見が得意な役職です。この役職の人は治療薬の発見に必要な同じ色のカードの枚数が5枚から4枚になります。
2.作戦エキスパート
基地関係に特化した役職です。この役職の人は基地を建てる際に都市カードが不要になったり、基地を使った特殊な移動ができます。
3.研究員
カードの受け渡しが得意な役職です。自分がいる都市以外のカードを渡すことができます。
4.衛生兵
病原体の治療が得意な役職です。通常1アクションで取れるコマ数は1ですが、このカードは3つまで取ることができます。また、治療薬が発見された病原体は移動するだけで勝手に取り除かれます。
5.危機管理官
使用済みのイベントカードを再利用できる役職です。
6.検疫官
自分のコマがいる周囲の感染を防ぐ役職です。
自分のコマがいる都市と隣接した都市に病原体コマが乗りません。
7.通信司令官
移動に特化した役職です。他のプレイヤーをプレイヤーがいる都市に1アクションで移動できたり、他のプレイヤーを自分のコマのように移動できたりします。
感想
協力ゲームの傑作です。このゲームはみんなでワイワイ協力しながらやれるのですが、少し油断してしまうとアウトブレイクが連鎖しまくって気づいたら世界が滅んでしまいます。
難易度がノーマルでもかなり手に汗握る展開になりますが、最高難易度は1つのミスが命取りになる緊張感がたまらないためおすすめです。失敗するたびにみんなであーだこーだ言いながら反省会するのも楽しいですよ〜
みんなで何度も挑戦して達成した時はもうハイタッチです。笑
役職の種類も色々あるため、やるたびにプレイ感が変わるのもgoodです!
また、このゲームは最初の何をしたらいいのかわからない状況から手探りでやっていく感じが特に楽しいです。そのため、やったことない人だけでやるのが一番おすすめです^ ^
拡張とおすすめの派生作
パンデミックは、パンデミックの拡張以外にも派生作が沢山あります。その中でおすすめなものを紹介します。
拡張(迫りくる危機)
追加の7種類の役職に加えて、3つの追加ルールが楽しめます。①病原体のうち1つが猛毒になる「猛毒株」、②新たな病原体「変異種」、③プレイヤーの1人が敵になる「バイオテロリスト」です。正統派な拡張に加えて、1人敵になるルールもあり、パンデミック にハマった人はマストバイだと思います。
ウイルスコマを入れるペトリ皿も入っていてコンポーネントのクオリティも少し上がります^ ^
他にも2つ拡張はありますが1番おすすめなのはこの「迫りくる危機」です。
10周年記念版
基本セットと内容は同じですが、内容物がとにかく豪華になっています。
『パンデミック:10周年記念版』の中身はこんな感じで収納。ゲーム自体は通常版と全く同じですが、いろいろと凝っている。 pic.twitter.com/SUvGSj1Vpb
— ホビージャパン・ゲームツィート (@HobbyJAPAN_GAME) 2018年11月9日
レガシー
通常のパンデミックに濃厚なシナリオが追加された感じになります。プレイヤーは人類史上最悪の1年を体験します。1プレイが1ヶ月の設定になっており1年の12回プレイすることになります。(1月1度リトライできるので最大24回)1プレイ1時間ほどなので終わるまでに10時間以上かかります。1プレイ毎に選んだ行動がそれ以降のシナリオに影響を与えます。レガシータイプのボードゲームは1度しか遊べません。どういうことかと言うとストーリーが進む際に実際にコンポーネントを破ったり、書き込んだらスクラッチしたり、、と一度行ったら後戻りはできません。そのためこのボードゲームはゲームを買うのですが映画を見るようにシナリオ体験を買うと言った作品なのです。同じメンバーで12回から24回遊べる方は是非体験して欲しいです。
まだまだたくさん派生作はありますが個人的なおすすめは上の3つです!
では、よきボドゲライフを〜