せいたかのっぽの備忘録

自分の好きなことを残していこうと思います。主にボドゲ

モダンアート〜1992年に発売されてから今も愛される傑作競りゲーム〜【レビュー・ルール】

 

f:id:seitakanoppo:20191211230248j:image

お疲れ様です。せいたかです。今回紹介するゲームは画商になり競りをするゲームです。プレイヤーは競りで絵画を売買したり、市場に出回る絵画を操作し、競り落とした絵画の価格をあげてお金を稼いで行きます。競りの種類も4種類あり、あらゆる競りを楽しむことができる点もこのゲームの魅力の1つです。1992年に発売されたゲームなのですが今でも非常に人気で競り系ゲームの1つの完成された形だと思います^ ^

ゲーム情報

モダンアート (Modern Art) 日本語版 ボードゲーム
 

ゲーム名:モダンアート

プレイ人数:3人~5人
プレイ時間:30分

おすすめ度:★★★★★(max5)

プレイ難易度:★★★(max5)

ゲームの流れ(ルール)

絵画カード

f:id:seitakanoppo:20191211230422j:image

5人の画家の絵画カードがあります。画家毎に絵画カードの色が違い、絵画カードの四隅には入札方法を記したアイコンが書いてあります。

ボード

f:id:seitakanoppo:20191211230556j:image

このボードで絵画カードの価値を画家(色)毎に管理します。値段がついた色には市場価値表示チップを使い表します。同じ画家(色)の絵画カードは全て同じ値段になります。

f:id:seitakanoppo:20191211230720j:image

上の写真は1ラウンド目の終了時の例です。緑の画家の絵画カードが3万ドル、濃いピンクの画家の絵画カードが1万ドル、青の画家の絵画カードが2万ドルの価値があることを示しています。

勝利条件

ゲーム終了時、1番お金を持っていた人の勝ちです。

準備

ついたてと10万ドル受け取ります。その後手札が配られます。手札の枚数はプレイ人数で変わります。

f:id:seitakanoppo:20191211235104j:image

ラウンドの流れ

  1. 手札が補充される。
  2. 時計回りに手番が回ってきます。自分の手番で絵画カードを1枚出します。その絵画カードに書かれた入札方法でその絵画カードの競りを行います。競りが終わったら次のプレイヤーの手番になります。
  3. どれかの画家の絵画カードの5枚目が出た瞬間にラウンドは終了します。(5枚目は競りにかけられません。)
  4. 絵画の価値を確認する。
  5. 競り落とした絵画カードを全て売却する。競り落とした絵画カードを売らずに持っておくことはできません。また、手札に残っている絵画カードも売ることはできません。次のラウンドで使用します。

といった流れを繰り返します。4ラウンド行います。

絵画の価値の決まり方

画家毎に絵画の価値が決まります。そのラウンドで多く競りに出された画家ほど高い値が付きます。そのラウンドで1番多く出回っていたら3万ドル価値が上がります。2番目は2万ドル、3番目は1万ドル価値が上がります。絵の値段は今までの累計の値段になりますが、そのラウンドで出回った数が4番目以降の場合は今までどれだけ高値がついていたとしてもそのラウンドでの価値は0ドルです。

↑このルールがいいスパイスになっています。今まで高値で取引されていた画家の絵であってもそのラウンドの流通量次第でそのラウンドでは紙切れになるリスクがあります。

f:id:seitakanoppo:20191212000942j:image

↑3ラウンド目の終わりの様子です。このラウンドでは白の画家の絵画カードが5枚出て終了しています。1番枚数が出ている白の価値が3万ドル上がり、2番目に出ている緑の価値が2万ドル上がり、3番目に出ていた薄いピンクの価値が1万ドル上がります。

白は前のラウンドまでに価値がなかったため、このラウンドは1枚3万ドルで売れます。緑は今まで上昇した価値を合計して1枚4万ドルで売れます。同様に薄いピンクの価値も合計し、1枚4万ドルで売れます。青は今までの価値の合計が5万ドルでしたがこのラウンドでは出た枚数が4番目以降だったため、1枚0ドルです。

競りの種類

自分の手番になったら手札から絵画カードを1枚出して、その絵画カードの四隅に書かれた競りの種類で競りを行います。競り落としたら絵画カードを出した手番プレイヤーにその価格を払い、絵画カードを買い取ります。買い取った絵画カードはわかるようについたての前にラウンドが終わるまで並べて置いておきます。ラウンド終了時にそのラウンドで競り落とした絵画カードは全て売ります。また、競りには絵画カードを出した人自身も参加することが出来ます。その場合、お金は共通のストックに払います。

①公開競り

f:id:seitakanoppo:20191212002620j:image

このマークが付いている絵画カードは公開競りという競りをします。自由に買いたい値段を宣言します。回数制限もありません。1番高い値を宣言した人がその絵画カードを出した人からその値段で買うことが出来ます。テレビでよく見る市場の競りの様な感じです。

f:id:seitakanoppo:20191211080456p:image

②一声

f:id:seitakanoppo:20191212002722j:image

このマークが書かれた絵画カードは一声という競りをします。絵画カードを出した人の次の人から値段を順番に宣言します。次の人は前の人よりも高い値を宣言するかパスするかを宣言します。1人1回行います。1番高い値を宣言した人がその絵画カードを出した人からその値段で買うことが出来ます。

f:id:seitakanoppo:20191211081048p:image

③入札

f:id:seitakanoppo:20191212002821j:image

このマークが書かれた絵画カードは入札という競りをします。全員同時に行う競りです。その絵に対して払える値段分のお金を握ります。全員同時にオープンし、1番高い値を握っていた人がその絵画カードを出した人からその値段で買うことが出来ます。心理戦の要素が強い競り方式です。

f:id:seitakanoppo:20191211081618p:image

指値

f:id:seitakanoppo:20191212002937j:image

このマークが書かれた絵画カードは指値という競りをします。その絵画カードを出した人がその絵画カードに値を付けます。次の人から順にその値段で買うかパスするか宣言します。買うといった人がいた場合、その絵画カードを出した人からその値段で買うことが出来ます。もし誰もいなかった場合は出した人が買います。この競り方式は値切れないフリマアプリみたいなイメージです。

f:id:seitakanoppo:20191212090841p:image

⑤ダブルオークション

f:id:seitakanoppo:20191212003013j:image

このマークが書かれた絵画カードは2枚同時に絵画カードを出すことが出来ます。競りの方法は一緒に出した絵画カードの競り方法をします。2枚セットでの価格を決めます。ダブルオークション二枚で出すことはできません。市場に出回る絵を一気に2枚出すことができるため強力なカードです。

f:id:seitakanoppo:20191212003040j:image

↑の場合は、薄いピンクと青の画家の絵画の2枚セットを指値で競ります。

まとめ

良いと思った点

  • 5種類の競りが楽しめる。
  • 競りだけでなく市場操作することで、絵の価値も変動させることができる。

気になる点

  • 絵柄が少し古め。(自分の好みではない。笑)
  • カードのサイズが特徴的でスリーブが少し高め(65mm×100mm )。

感想

プレイ難易度も高くなく単純に競りを楽しむことができるため初心者でも楽しめます。4種類の競りをやるだけでも楽しいです。しかし、市場に出回る絵を操作できる点がこのゲームの醍醐味だと思います。たくさん出れば出るほど絵の価値が上がるため、他のプレイヤーが何の絵を出したか、どの画家の絵がどんな値段で売れたかなどの情報を元に各プレイヤーの目論見を予想しつつ競りを楽しめます。「この画家のカードをたくさん持ってるから今のうちに安く買って後から価値をあげよう」とか、「まだ出回ってない画家を2枚出しして市場を混乱させよう」とか手札から出すカードによって絵の価格が変動しますのでどの画家の絵をどのタイミングで出すのかの駆け引きがかなり楽しいです。

駆け引きがうまくいったときの絵画の市場を操っている感覚が病みつきになります!競りの楽しさだけでなく、市場をうまくコントロールする駆け引きも楽しめる点がこのゲームの最大の魅力だと思います。

初心者から上級者まで楽しめる傑作競り系ゲームだと思います^ ^

モダンアート (Modern Art) 日本語版 ボードゲーム